皇帝の審美眼が選んだロレックス――Ref.6062 “バオ・ダイ”の美学

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「最後の皇帝」バオ・ダイとロレックス Ref.6062 ― 歴史に刻まれた伝説の一本

ロレックスの歴史において、“伝説” と呼ばれる時計はいくつか存在します。
その中でも Ref.6062 は、単なる希少モデルという枠を超えて 「物語を宿した時計」 として知られています。

その理由は、このモデルを所有していた人物 にあります。

“最後の皇帝” バオ・ダイ
ベトナム阮(グエン)朝13代目の皇帝。
歴史の転換点を生き、国を動かし、そしてロレックス史にその名を刻んだ人物です。

本記事では、バオ・ダイの生涯Ref.6062の希少性
そして なぜこの時計が世界的評価を受け続けているのか を解説します。


バオ・ダイとは ― ベトナム最後の皇帝

バオ・ダイ(Bao Dai)は
「偉大さを保つ者」という意味を持つ名を与えられ、
1926年、わずか12歳で皇帝として即位しました。

しかしその治世は激動そのもの。

  • 幼少期はフランスで教育を受ける
  • 18歳で帰国し統治を開始
  • 第二次世界大戦中、日本軍の影響下で独立を宣言
  • 日本降伏後、ホー・チ・ミンにより退位を迫られる
  • その後は外交的役割を担うが、国を分断するジュネーブ会議を経て失脚

以降の生涯は主に フランスや香港で暮らす亡命生活 でした。

一国の運命と歴史のうねりに巻き込まれた「最後の王」。
その人生は華やかさと、寂しさの両面を持っていました。


皇帝が求めたのは「最も珍しく、最も価値あるロレックス」

1954年、第一次インドシナ戦争の終結交渉のため
ジュネーブに滞在していたバオ・ダイは、
ホテル・デ・ベルグ(現フォーシーズンズ)から道向かいの
ロレックス正規店「Chronometrie Philippe Beguin」を訪れます。

彼の言葉は非常にシンプルでした。

「ロレックスが作った中で、最も珍しく、最も価値のある時計を。」

店には既存在庫で彼を満足させるものがなく、
ロレックス本社は 自社の威信をかけて一本の時計を用意 します。

それが ロレックス Ref.6062 “バオ・ダイ” です。


Ref.6062 ― ロレックスが追求した「複雑と実用の極致」

Ref.6062は、ロレックスの中でも非常に珍しい

  • トリプルカレンダー
  • ムーンフェイズ
  • オイスターケース

を組み合わせたモデルです。

当時のロレックスは「信頼性と耐久性」を第一にしていたため、
複雑機構の採用は非常に稀でした。

さらに “バオ・ダイ個体” は、

  • ブラックダイヤル
  • ダイヤモンドインデックス
  • コンディション極上

という 唯一無二の仕様

世界に “3本しか存在しない” とされる究極の組み合わせ。


過去最高落札価格を2度更新した時計

場所落札額備考
2002年フィリップス約3,000万円初の公の場へ
2017年ジュネーブオークション約5億7,000万円再びロレックス史上最高額へ

ロレックスが持つ時計として、
史上最高クラスの価値が明確に証明された瞬間でした。


まとめ

  • バオ・ダイは歴史に翻弄された 最後の皇帝
  • 彼が求めたのは 至高の一本
  • Ref.6062 バオ・ダイは、希少性だけでなく 物語を宿した時計
  • その存在価値は 今後さらに高まると考えられています

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